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山本麻琴と兄弟弟子の太鼓・鳴物ユニット 雙龍 SORYUのブログ


by taikosoryu

今日で二年


今日は父であり、師である山本幹夫先生の命日です。

二年前の今日、私がいつものように病院へ行った時には息をひきとっていました。

看護士も医師も気付かないまま、いつもの寝てるような安らかな顔で。

享年56歳、若すぎる他界でした。

先日三回忌を無事終えることができ、親戚と山本先生の1番弟子、松崎さんが来て下さいました。

法要のあと松崎さんとお墓参りに行き、桜が満開に咲く中で2時間…3時間という時をあっという間に過ごし、亡き祖父・祖母・父、そして松崎さんと私は様々な話をしました。

その中で、私が松崎さんに先生(父)が今も元気に生きていたら、どんな凄いことをしていたでしょうね?と問うと。

先生は一生を物凄い速さで駆けて行ったんじゃないかと答えました。そして、先生は体力の限界を超えて毎日、日本太鼓のために残さないといけないことを死力を尽くして弟子達に伝えてくれたんじゃないかと。

その言葉を聞いたとき…

私は祖父・父・母の打つ太鼓の音を聴き、共に太鼓を打ってきたこと。

太鼓の一音に懸ける重さ、その音の連なることで曲になること。

太鼓を打つ人間の満足ではなく、見て聴いてる方が精神的・肉体的に満足できる太鼓。

太鼓を打つことで、人間にとって相応しい体力と健康を維持していく。その為の打法と精神論。

天狗にならず初心を忘れないこと、日々の鍛錬、向上心と探求心。

様々な音楽・舞台・良いモノを聴き、観て、触れること。

舞台・ステージでの表現方法。

お客様・兄弟弟子・共演者・弟子・仲間・裏方…沢山の支えてくれる人達、応援してくれる方々がいて全身全霊の太鼓が打てること。

もっともっと直ぐには書き出せない多くのことがあるんだけど…

目の前に居てくれた時よりも目の前から消えてしまってからの方が、沢山のことを伝えてくれるような気がします。でも、それは私自身がその時は理解してなくても真剣に伝え、そして私だけでなく他の弟子や関わった方達にも様々なことを伝えてくれたからこそ今になって私が耳にし、理解できるようになったんだと思いました。

第9回まで山本幹夫監修により催された全日本太鼓サミット。この中でも私は出演、プロ奏者との共演といった体験だけでなく、小・中・高生というのは関係なく裏方でも責任ある立場を任されて培わせて貰えたのが、いま自分自身で公演を企画・演出しようと思う原動力になってます。先生のチラシ・プログラム1つにとってもこだわりは生半可なものではありませんでした…その血を自分も引いてると思うような凝り性は5月23日(土)に自主企画・演出、出演します『和音響鳴』WAONKYOMEI Live Vol’1を是非ご覧になって頂き、感想をいただきたいと思います。

そして…第10回全日本太鼓サミットを迎えられる日を目指し頑張ります。
by taikosoryu | 2009-05-01 22:23 | まことのひとりごと